土曜日診療武蔵新城の歯医者|歯周病治療・歯周外科・審美治療
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2018

7/01

歯医者で撮影するレントゲン撮影が安全な理由!!

 

歯科医院では、日常的にレントゲン撮影を行っております。レントゲン撮影を行わない日は無いといっても過言ではなく、場合によっては一日に何回も撮影を行うこともあります。

我々、医療従事者にとっっては、当たり前の事として使用されるレントゲン撮影ですが、レントゲン撮影における放射線の被ばくが、人体に影響がないのかどうか!?と不安に感じていらっしゃる患者さんも多いのではないでしょうか!?

また「何回も撮るのはなんで?」「絶対に必要な事なの?」と疑問に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、歯科医院にて撮影されるレントゲン撮影の目的と安全性についてのご説明となります。

レントゲン撮影の目的

お口の中の病気は、直接目で確認することが出来ない場合がほとんどです。胃や肺の中の状態が分からないのと同様に、歯の中や歯ぐきの中の状態を正確に把握することは不可能となります。正確な診断をするためにも、レントゲン撮影を行い、正確な情報が必要になってきます。

レントゲン写真から得られる多くの情報により、正確な診断および治療を行うことが可能となるのです。

当院では、デンタル撮影、パノラマ撮影、CT撮影と呼ばれる3つの方法でレントゲン撮影を行っております。

臨床の現場では、本当に多くのケースでレントゲン撮影を行いますが、一般的な目的としては以下のようになっております。

1むし歯の確認

レントゲン写真により、虫歯の有無や大きさを把握することができます。また歯と歯の間に虫歯ができてないかどうかの確認や、金属やCR充填(白い詰め物)の下がどのような状態であるかを確認することが出来ます。

むし歯の大きさ、むし歯から神経までの距離などにより治療計画を立案していきます。積極的に治療を進めていくのか、または経過観察を行うかの診断も、レントゲン写真を基準に考えていくことが多いです。

2歯根に膿が溜まっていたり、破折していないかの確認

大きな金属がかぶさっている歯が痛む時には、金属の中がどのようになっているかは全く分からないものです。

神経が保存されているかどうか、歯の根っこの治療の状態、根尖病変の有無、歯の破折を起こしていないかどうか、等を調べる事ができます。外から見ただけでは知ることが出来ない情報をレントゲン写真が教えてくれるのです。

3歯周病の診断(骨の状態)

歯周病治療では、虫歯の治療以上にレントゲン撮影が必要なものになります。

歯周病とは見た目が腫れているだけではなく、歯肉の中の歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けてしまう病気です。歯周病がどの程度進行しているかは、レントゲン写真上で骨がどれくらい吸収され、失われてしまったかによって把握することが出来ます。

歯肉に隠れている歯の根っこの表面に、どれくらいの歯石がついているかを確認することも出来ます。

4歯根(歯の根っこ)の形態

大きなむし歯、激しい痛みを伴う虫歯は、残念ながら神経を除去し、歯の中の消毒を行う治療が必要になります。

歯の根っこの中の、外観からは全く見えない所の処置になりますので、予め歯根の形態を確認しておく必要があります。

神経を除去し、歯の中の消毒が終了した時点で、神経が入っていた管に最終的なお薬を詰めていくことになります。 しっかりと薬が詰まっているかどうかの治療の成否の確認のためにも、レントゲン撮影は必要となります。

5金属、被せ物の中が虫歯になっていないかの確認

金属や被せ物がしてある歯の痛みがあるケースでは、まず初めにレントゲン撮影にてむし歯の確認を行う必要があります。

特に歯と歯の間では、直視すことが出来ないため正確な診断を行うためにも必須となります。

金属が浮き上がってないかどうかの適合状態の確認にも威力を発揮します。

この写真は、デンタルX線写真と呼ばれるもので、歯科医院で最も多く撮影されるレントゲン写真の一つです。

多くの有益な情報をもたらしてくれるレントゲン写真!!

一般的な撮影理由について述べましたが、上記以外にも、骨の硬さや厚み、上顎洞の大きさ、副鼻腔炎の有無、神経の大きさ、など多くの事柄を知ることが出来ます。

歯科治療には必須のレントゲン撮影ですが、なぜ歯科医院で撮影されるレントゲン写真が安全なのでしょうか!?

歯医者でのレントゲン撮影が安全な理由

歯科、医科を問わず、医療レントゲンで使用されているのは、X線と呼ばれる放射線となっており、放射線量はmcv(ミリシーベルト)という単位で表します。

放射線と聞くと、何か特別であり人体に害のある危険なイメージを抱く方もいらっしゃると思いますが、自然界にも放射線は存在します。

私たち人間は、日常生活の中で自然界からも頻繁に、放射線を浴びているのです。日常生活における被ばくを、自然被ばくと言います。

国立研究開発法人放射線医学研究所による放射線被ばくの早見表となっています。

表からも分かるように、人間の1年間の自然被ばく量は2.4mcvとなっています。地域によって異なりますのが、日本人の自然被ばく量は、平均で2.0mcvであり、この値を基準にしてご説明いたします。

歯科医院において、最も撮影頻度の高いデンタルX線写真での被ばく量は、0.04mcvとなっており、日本人の一年間の自然被ばく量ある2.0mcvと比較して,本当に微量であることが分かると思います。

歯医者を受診した際に、お口全体の状態を把握するためのパントモ撮影では0.02mcvとなっており、同様の事が言えると思います。

医科領域で撮影される、胸部CT撮影,胃のレントゲン撮影と比較していただければ、いかに歯科におきるレントゲン撮影の放射線量が少ないかが、ご理解いただけるのではないでしょうか?

まとめ

歯科治療において、レントゲン撮影による診断は必要不可欠であり、とても重要なものとなっております。

近年、使用されるデジタルレントゲンでは、放射線被ばく量が従来のものよりも、さらに少なくなり、パソコンの様々な機能を用いて治療に役立てる事が出来ます。

また鉛のエプロンを付けていただく事により、ほとんど気にしなくていいレベルとなります。

正確な治療を行うために必要なものとなりますので、治療を受けられる際には、過度に被ばくを恐れることなく、安心していただければと思います。