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ブログ

2018

2/23

【歯根破折】歯が割れてしまった

歯根歯折は非常に深刻な歯のトラブル

今回のブログでは、歯根歯折(しこんはせつ)についてご説明したいと思います。
『歯根破折』とは、その名の通り、歯に日々が入ったり割れたりしてしまっている状況で、非常に深刻な歯のトラブルです。

80歳までに20本の永久歯を残すためには、できるだけ歯根を残し、歯の神経を温存できるような口腔環境を維持することが、とても大切です。しかし、歯根歯折を起こしてしまうと、歯を温存することが非常に難しくなるのです。
よって、できるだけ歯根歯折を起こさないようにすることが大切なのですが、どうしても起こしてしまった場合についてご説明したいと思います。

ある日、「被せ物が取れてしまった」との事で、来院された患者さんがいらっしゃいました。こちらの患者さんの歯をよく観察してみると、被せ物が外れた原因は歯冠から歯根にかけての破折が原因でした。下記の写真を見て下さい。

上記の写真を見ていただければ、お分かりかと思いますが、縦に破折線がぱっくりと走っているのが確認できると思います。これが歯根歯折している状態です。とても恐ろしい状態に見えますが、実は、日頃から歯の診察・治療を行っていると、このようなケースは数多く見受けられます。

歯根歯折の状態では、若干の痛みがあるくらいで、腫れ等は無い状態ですが、このまま放置してしまうと歯が割れている部分にばい菌が溜まり、膿を形成してしまいます。
その結果、歯を支えている周囲の歯槽骨を吸収してしまい、歯ぐきをやせさせてしまう原因となります。よって、歯根歯折を起こしてしまったら、できるだけ早めに歯科医院で処置をする必要がありますが、被せ物を外してみないと分からないので、とても悩ましいものがあるのです。

今回の患者さんは、被せ物が外れてしまった事で、歯根破折が見つかりました。

それでは、歯根歯折の治療についてご説明します。

歯根歯折の治療について

実は、歯根歯折の場合、抜歯になることがほとんどです。
そのため、歯根破折で抜歯が必要と言われてしまうと、歯科治療や歯科医師に大きな不信感をいだく患者さんが増加しております。当院においでいただく患者さんの中にも、『他院で、抜歯と言われたのですが、どうしても抜歯しなければなりませんか?』とご相談をいただきます。

抜歯となれば、患者さん自身も、不安になるのは当然のことです。
そのため、当院では、レントゲン写真、上記の写真にてしっかりとインフォームドコンセントを行い、保存不可能な事をご納得していただいてから処置に進みます。こちらの患者さんにも、すべての検査データをお見せしてご説明をさせていただいた結果、即日抜歯へと進む事ができました。

歯科用語で、神経のある生きている歯を生活歯、神経が除去されている歯を失活歯と呼びます。

写真のような歯根歯折の状態は、生活歯においては、まず起こりえません。
なぜなら、生活歯には神経が通っていますので、多くの栄養が歯全体に供給されますので、恒常性が維持されているからです。
よって、噛む時に歯に大きな力が加わっても、しっかりと力を支える事が出来ます。

しかし、失活歯においては、神経が除去されてしまっているので、時間の経過とともに歯が脆くなってしまいます。
そのため、歯が欠けてしまったり、完全に折れてしまう事が数多くあります。これがいわば、歯根破折の状態です。

ですから、歯の神経はできるだけ温存することが大事なのです。

写真の歯は、第1大臼歯または6歳臼歯と呼ばれる歯です。この歯は、その名の通り6歳前後に生えてくる最初の永久歯です。

この第一大臼歯は、食べ物の咀嚼時において、最も活躍する歯ですから、28本ある永久歯の中で最も重要な歯となります。特に子どもの(小児の)予防歯科においては、この第一大臼歯を、いかにむし歯から守るかが、とても大事なポイントになってきます。

ただし、まだまだ自己管理できない幼い頃に生えてくる歯である事からも、最も虫歯になりやすい歯であり咬み合わせの負担も大きな歯となります。

歯の破折は、神経を除去後、長い年月が経過し歯が乾燥してきて脆くなり、過大な咬合力が加わることによっておこります。
う蝕、歯周病に次いで歯を失う原因となる破折には、さまざまな病態と特徴がみられますが、まず一番重要なことは、可能な限り歯髄を保存する事です。

歯髄電気診断機

最後に、歯髄電気診断機についてご説明します。

歯の神経を温存し、歯の神経を抜かないようにすることが歯の寿命に大きくかかわる事についてご説明してきました。
歯の神経(歯髄)を保存する事の重要性がよくわかっていただけるのではないでしょうか?

この装置は歯髄電気診断機といって、歯髄の炎症の程度を調べる機械です。

この機械は、当院の治療には欠かすことのできないものとなっております。

歯の神経が入っている歯髄の近くまで進行した重度のむし歯では、歯を削る際に出る熱や刺激などにより歯髄に炎症が起こりやすくなります。そのため、常に歯髄の状態を数値で把握し、水酸化カルシウム製剤やMTAセメントなどを使用し可能な限り歯髄の保存に努めております。

安易に歯を削ることにより、その後2次う蝕になり将来神経をとらなければならなくなる可能性が高くなる点にも注意が必要です。

安易に歯を削らず、神経も可及的に残すことが、虫歯治療にとって最も大事な事です。