土曜日診療武蔵新城の歯医者|歯周病治療・歯周外科・審美治療
9:00~18:00 木・日・祝休診

ブログ

2018

3/18

フッ素ってなぁに!?

こんにちは!
太田歯科クリニックの歯科衛生士、町田です。

3月も半ばに入り、季節もやっと春模様になってきましたね♪皆様いかがお過ごしでしょうか??お身体には十分気を付けてくださいね(*^^*)

さて、今回は皆さんも一度は聞いたことがあるかと思われる、“フッ素”についてのお話です。
「フッ素は歯を丈夫にする」「フッ素の塗布でむし歯になりにくくなる」といったお話を耳にしたことはありませんか?

「そもそも“フッ素”ってなぁに?」
「フッ素はどうして歯にいいの?」と疑問に思われる方も多いと思います。

◎フッ素とは骨を作るために欠かせない役割を果たしており、むし歯予防にも高い効果を発揮しています。
フッ素は自然界に広く分布している自然元素のひとつで、地中、海、山、川そしてすべての動植物などに存在しています。
毎日の食事を通じて私たちのカラダに摂取されているものでもあります。

◎フッ素は歯を強化したり、むし歯菌に負けないようにする働きがあり、主に3つのメリットがあります。

1、 初期むし歯を修復!(再石灰化の促進)フッ素は、むし歯になりかかった歯から溶け出したカルシウムなどが、再び歯の表面に戻ろうとする作用(再石灰化)を助け、歯の修復を促進します。
2、 歯質を強化する!(耐酸性)
フッ素が歯に取り込まれることで、歯の表面(エナメル質)が強化され、酸に溶けにくい“強い歯”になります。
3、 むし歯菌の抑制!
フッ素の抗菌作用により、むし歯菌の働きを抑えて、“酸の産生を抑制”させます。

ではここで、フッ素のメリットでもご紹介した“初期むし歯を修復する作用”について詳しくお話します♪

唾液中にはカルシウムやリンなどが含まれていて、溶けてしまった歯の内部に入り込み、元に戻す効果があります(再石灰化)。フッ素はこの効果をさらに高める働きがあります。
表面だけが残り、内部がスカスカの状態になった初期むし歯は、その状態が続いてしまえば表面が崩れ、穴の空いたむし歯になってしまいますが、フッ素によって「再石灰化」を促進し、修復することができるのです。

○初期むし歯とは??「穴があく一歩手前の歯」初期むし歯は健康な歯と見た目がほとんど変わらず、痛みなどの自覚症状も無いため見逃しやすいというのが特徴です。よく見てみると、歯の表面(エナメル質)が白濁といって白っぽくなっていることもあるので、要チェックです!

 

むし歯に対してとっても効果的なフッ素!
では、ご家庭で、フッ素をむし歯予防に利用する方法をご紹介します☆

むし歯の発生を防ぐ効果があるフッ素は、「長い時間お口の中に留めておく」ことが大切です。はみがき粉に含まれるフッ素は、歯磨きをしている最中だけでなく、歯磨きの後もお口の中に残って、少しずつ作用します。毎日食べたり、飲んだりするからには、当然むし歯のリスクも上がります。むし歯を予防するには、フッ素を常にお口の中に存在させて、再石灰化を促すのが理想的です。そのためにも、なるべくフッ素をお口の中に残す工夫をしましょう♪

☆ フッ素をお口の中に残すポイント
1、 歯磨きの際には、フッ素が入った はみがき粉を使うこと。特にフッ化物濃度(フッ素の濃さ:ppm値)が高いものがおすすめです。
2017年3月、日本の はみがき粉へのフッ化物濃度の上限が、いままでの1000ppmから1500ppmへと引き上げられました。

2、 使用量は少なすぎず、多すぎず。
当院で販売しているDENT.Check-Upシーズでは、歯ブラシの植毛部と同じ長さに1列絞り出すと丁度よい量になるように、チューブの口の大きさを工夫してあります♪3、 就寝前の歯磨きは、じっくり10分間磨く。寝ている間は唾液の分泌が少なくなり、唾液の分泌量が低下するため、お口の中の細菌が繁殖しやすい状態になっています。
寝ている間は、歯磨きによって歯の表面に付いたフッ素がその後の食事などで失われることがなく、お口の中にフッ素を留めておくチャンスでもあります!
また、長い時間をかけて磨いたほうが、歯の周り付着したプラーク(ムシ歯の原因になる細菌の塊、食べかす)をキレイに落とすことができ、さらにフッ素がお口の中に残りやすいのです。

4、 すすぎは少ない水で1回程度に。
歯磨きを終えて吐き出したあと、何度もお口の中をすすいでしまうと、お口の中に残るフッ素の量が少なくなってしまいます。
ポイントは、コップ3分の1程度のお水で軽いうがいをして終わりにしてください。お子さんの場合はコップ4分の1が目安です♪

 

◎ご家庭でのセルフケアと、歯科医院でのプロフェッショナルケアをうまく組み合わせて、さらに効果的なむし歯予防を!
市販のフッ素入り歯磨き粉などは、低濃度(1500ppm以下)でフッ化物がそのままお口の中に付着して作用します。それに対して、歯科医院で塗布するフッ素は高濃度(9000ppm以下)で、少しずつ溶け出してフッ化物として作用します。4ヶ月に1度くらいのペースで、歯医者さんでフッ素を塗って歯にフッ素を蓄えて、 お家では毎日少しずつフッ素を補ってあげることで、むし歯予防の相乗効果が期待できるのです☆

◎子どもたちにフッ素塗布をすすめる理由
生えてきたばかりの子どもの歯は、とてもむし歯になりやすいです。その一番の原因が歯にフッ素がとりこまれていない為です。食べ物の中にもフッ素は含まれているため、なにもしなくても、だんだんと歯は酸に強くなっていきます。ですが、積極的にフッ素を使うことで、子どもたちが持つ「生えたての乳歯」や「生えたての永久歯」を酸に強い歯にしてあげることが大切です。
歯の表面はハイドロキシアパタイトという成分で覆われています。ハイドロキシアパタイト自体がかなり硬くて丈夫な構造ですが、フッ素と反応しフルオロアパタイトになることによって、科学的に安定して、酸に強くなります。むし歯は菌が作り出す酸によって起こりますので、酸に強いことはとても大事なことなのです♪

◎実は…大人にもフッ素はとても重要!!
少し前までは、「大人のフッ素は意味が無い」と言われていました。子どもの歯はやわらかくて、フッ素を取り込みやすく、大人の歯となると歯の表面が硬くなり、フッ素を取り込みにくくなる…。
ですが大人になると、不規則な生活や、歯科治療などによる2次むし歯(治療が済んだ歯が、再びむし歯になること)になりやすく、むし歯になるリスクが上がることがあります。また、年齢が進むにつれて、歯周病によって歯ぐきが下がってしまい、歯の根っこの部分(セメント質とよばれる表面が弱い部分)が露出してしまい、むし歯になりやすくなります。
また歯科研究では、フッ素が含まれた はみがき粉を使うと歯の根元のむし歯を67%も抑えることが出来るという結果もあるのです。
フッ素ケアは大人にも非常に大切なケア方法なんですね☆

当院ではお子さんを中心として、クリーニング時にフッ素塗布を実施しております。また、大人の患者様には、フッ素が多く含んだ研磨剤でクリーニングケアをさせて頂いております♪

気になる点ございましたら、お気軽にお申し付けください(*^^*)